論文6『個人と組織の一考察』 中小企業診断士・ISO9001エキスパート審査員・ISO14001主任審査員 本多喜悦
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論文6『個人と組織の一考察』
【要旨】 基本的に日本経済は成長基調から成熟基調へのパラダイム転換の時であるという認識で、これまで有効に機能してきたいわゆる日本的経営システムにおける個人と組織について抜本的に見直すべきであるという前提で本論のテーマを考察した。
本論の枠組みとしては、序章では自分の経験から発したところの動機を述べ、第2章では個人と組織に関する統計を検証した。その結果、明らかに個人と組織の親和感が薄まり終身雇用や年功序列制度の有効性が後退する予兆が出てきていることが分かった。
そこで、論点として(1)個人の新しい姿、(2)新しい時代における組織のあり方、(3)両者の関係について考察することとした。
そして、それを考えるにあたって3人の識者の考え方を検証した。それは、第3章では個人と組織について統合的視点で理論化を図ったバーナードを、第4章ではアメリカの超優良企業を実証的に調査して、そこでの個人や組織の姿、両者の関係について研究したピータース&ウォータマンを、第5章では個人の知識や経験を組織の中でどの様に活かして組織的知識創造活動を行えばよいかを研究している野中郁次郎について考察を行った。
第6章ではそれらを踏まえて私なりの個人と組織の姿について提唱した。結論的には自律化した個人と自律化した組織であり、そしてそれに基づいた両者の関係である。本文の中では自律的組織に重点をおいて述べた。概要としては、組織の静態的モデルをバーナードの考えに沿ってイメージ化(本文図6-1)し、さらに、野中氏の個人知を組織知として活用する組織的知識創造プロセスを導入して、動態的自律的組織(本文図6-5)を示した。そして、自律化した個人と組織では管理という概念がこれまでと質的に異なってくることも述べた。
本文の中では、自律化した個人とは「個人の自由意志によって選択した組織に所属し、個人動機の満足と組織目的の達成への貢献がなし得る状態」、又、自律化した組織とは「自律化した個人の集団による組織的知識創造活動を行う協働の場」と各々定義した。
そして第7章では、この観点による事例研究を行い、終章では今後の私の課題を述べてまとめとした。
尚、全文の目次を下に記す。
本多ビジネスコンサルティング
中小企業診断士 本多 喜悦
※ 掲載論文の無断転載、無断使用はお断りしております
序章 はじめに | ・・・・・・ | 1 |
第2章 基本的認識 | ・・・・・・ | 6 |
第1節 マクロ的視点 | ・・・・・・ | 7 |
第2節 日本的経営制度の特質 | ・・・・・・ | 11 |
1.終身雇用制度 | ・・・・・・ | 12 |
2.年功序列と年功賃金制度 | ・・・・・・ | 14 |
3.人事考課制度 | ・・・・・・ | 16 |
4.その他の制度 | ・・・・・・ | 18 |
第3節 個人の勤労観とその変化 | ・・・・・・ | 19 |
1.物質か精神か | ・・・・・・ | 20 |
2.充実感及び帰属意識と生きがい | ・・・・・・ | 21 |
第4節 日本的経営制度の変化 | ・・・・・・ | 23 |
1.終身雇用制度 | ・・・・・・ | 23 |
2.年功序列と年功賃金制度 | ・・・・・・ | 27 |
3.人事考課制度 | ・・・・・・ | 33 |
第5節 本論の論点 | ・・・・・・ | 37 |
注釈 | ・・・・・・ | 40 |
第3章 バーナードの考え方 | ・・・・・・ | 43 |
第1節 人間観 | ・・・・・・ | 44 |
1.人間の特性、特徴 | ・・・・・・ | 44 |
2.協働 | ・・・・・・ | 48 |
3.誘因 | ・・・・・・ | 54 |
第2節 組織観 | ・・・・・・ | 62 |
1.組織の成立 | ・・・・・・ | 63 |
2.組織の存続 | ・・・・・・ | 72 |
第3節 管理観 | ・・・・・・ | 75 |
1.管理の発生と職能 | ・・・・・・ | 75 |
2.管理者の資質 | ・・・・・・ | 79 |
3.道徳と責任 | ・・・・・・ | 83 |
第4節 まとめ | ・・・・・・ | 89 |
注釈 | ・・・・・・ | 92 |
第4章 ピータース&ウォータマンの考え方 | ・・・・・・ | 97 |
第1節 基本的考え方 | ・・・・・・ | 98 |
第2節 人間観 | ・・・・・・ | 101 |
第3節 組織観 | ・・・・・・ | 106 |
第4節 リーダー観 | ・・・・・・ | 117 |
第5節 まとめ | ・・・・・・ | 120 |
注釈 | ・・・・・・ | 22 |
第5章 野中郁次郎の考え方 | ・・・・・・ | 125 |
第1節 基本的考え方 | ・・・・・・ | 126 |
第2節 知識創造 | ・・・・・・ | 129 |
1.個人的知識 | ・・・・・・ | 129 |
2.組織的知識 | ・・・・・・ | 131 |
第3節 ミドルアップダウンマネジメント | ・・・・・・ | 36 |
第4節 まとめ | ・・・・・・ | 40 |
注釈 | ・・・・・・ | 145 |
第6章 個人と組織の新しい姿 | ・・・・・・ | 147 |
第1節 基本的考え方 | ・・・・・・ | 149 |
第2節 人間観 | ・・・・・・ | 151 |
1.何故、個人の自律化か | ・・・・・・ | 151 |
2.自律化した個人の姿 | ・・・・・・ | 153 |
第3節 組織観 | ・・・・・・ | 156 |
1.文化 | ・・・・・・ | 58 |
2.誘因 | ・・・・・・ | 162 |
3.貢献意欲 | ・・・・・・ | 173 |
4.コミュニケーション | ・・・・・・ | 174 |
5.組織の自律化と分化 | ・・・・・・ | 184 |
第4節 管理観 | ・・・・・・ | 86 |
注釈 | ・・・・・・ | 194 |
第7章 事例研究 | ・・・・・・ | 196 |
第1節 A社 | ・・・・・・ | 196 |
第2節 B社 | ・・・・・・ | 205 |
第3節 C社 | ・・・・・・ | 218 |
第4節 全体的所感 | ・・・・・・ | 226 |
1.文化 | ・・・・・・ | 226 |
2.誘因 | ・・・・・・ | 228 |
3.貢献意欲 | ・・・・・・ | 230 |
4.コミュニケーション | ・・・・・・ | 230 |
5.組織的知識創造 | ・・・・・・ | 231 |
注釈 | ・・・・・・ | 233 |
終章 まとめと今後の課題 | ・・・・・・ | 235 |
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